これをきっかけに、戦場で失明した日本人の社会復帰のため、1939年に4頭の盲導犬がドイツのポツダム盲導犬学校から輸入される事になります。
しかし、折りしもこの時代の日本は戦争による混乱時期であり、4頭の盲導犬が死亡したのち、盲導犬を育成する余裕などはありませんでした。
日本で初めて盲導犬の育成を成功させたのが、1957年です。塩屋賢一氏が「チャンピイ」を育て上げ、これが日本で育成された盲導犬の第一号となります。(塩屋氏は日本の盲導犬の父と呼ばれている)
勤務先が倒産に陥った塩屋氏は、犬好きを活かした仕事をしようと、戦後間もない時期(1946年)に「塩屋愛犬学校」を設立します。この学校は犬のしつけを行う学校でしたが、1948年に視覚障害者のお役に立ちたいと、盲導犬の研究をスタートさせます。
目の見えない方の立場にたって盲導犬の育成を心がけた塩谷氏は、一ヶ月もの間、自分の目にタオルを覆い、どういう訓練をすれば視覚障害者の役に立てるかを体で確認する。そして、独自の訓練方法により日本で育てた初めての盲導犬「チャンピイ」が誕生するのであった。
その後、海外の盲導犬施設を視察した塩屋氏は、独自で編み出した盲導犬の育成方法と、海外の育成方法の違いがほとんど無いことに自信を深めたそうだ。