「この事件は傷害罪じゃなくて殺人未遂じゃん!」・「なんでこれが傷害事件なんだよ~」ニュースを見ていて「あれ?」と思ったことはありませんか?
傷害罪よりも殺人未遂罪の方が当然「刑」が重いのです。
傷害罪ですと、15年以下の懲役、または50万円以下の罰金ですが、殺人未遂罪になると・・・・・
殺人罪が「死刑又は無期若しくは五年以上」、殺人未遂になりますので、刑法第八章の「未遂罪」に書かれている「未遂減免」が適用されます。よって、殺人罪よりも刑が軽くなる可能性がでるということです。
事例
日頃からAさんに腹を立てていたBさんが、「もっと早くやれよ!」の言葉に逆上しAさんを激しく暴行する目的で胸ぐらをつかみ押し倒した。その際、Aさんは机の角に頭を強く打ちそのまま亡くなってしまった。この場合、Bさんには、傷害致死罪と殺人未遂罪のどちらが適用されるのでしょう?
この場合、BさんはAさんを「殺そう」と思って暴行したわけではなく、「腹が立ったから殴ろうと思った」ので、殺人未遂罪は適用されません。暴行をするつもり(故意)ではあったが殺すつもりではなかった(過失)このケースでは、傷害致死傷になるのです。
ここで重要になるのは、同じ結果(人を殺した)なのに、どうして刑が違うのか?それは故意であったか過失であったか。の違いです。しかし、「殺そうと思ってやったわけじゃない!」と言っても、それが認められないケースもあります。
それは明らかに心臓に包丁が刺さっていた場合や、首を深く切られていた場合です。心臓や首を傷つけられたら死んでしまいます。犯人も当然その知識はあります。
つまり「殺してやる!」と思っていなくても「ここを傷つけたらこいつは死んでしまう」と知っていながら刺した場合は、殺してやると同等となり殺人未遂罪が適用されるのです。